2010年05月30日

J&Jもボディショップも、ケーズデンキも「株主より社員が大事」

前回のコラムで、ザ・ボディ・ショップの創業者アニータ・ロディックが「ステークホルダー」という言葉をつくったことを書いた。

アニータは、同社のステークホルダーとして社員、顧客、取引先、会社・お店が存在するコミュニテイ、コミュニテイで活躍するNPO、株主を挙げ、その順番に大事であるとした。

つまり、社員は何よりも大切なステークホルダーであり、顧客や取引先よりも大事だというのだ。

株主は、最後だ。

単なる偶然か、必然なのか分からないが、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も、ほぼ同じである。

J&Jの「我が信条」(CREDO)は、経営学の授業でも良く出てくる、有名な文章だ。その「我が信条」は下記の通り、「四つの責任」を明らかにしている。

第一の責任は、我々の製品およびサービスを使用してくれる医師、看護師、患者、(中略)そしてすべての顧客に対するものであると確信する。

第二の責任は全社員に対するものである。

第三の責任は、我々が生活し、働いている地域社会、更には全世界の共同社会に対するものである。

我々の第四の、そして最後の責任は、会社の株主に対するものである。

J&Jによると、この「四つの責任」の重さはその順番通りになっているそうだ。製品と顧客が何より大事で、その次は社員。そして地域社会。

J&Jも株主が最後だ。

「我が信条」を起草したのは、J&JのCEOを31年間も務めたロバート・ウッド・ジョンソンJr。

1943年に初めて取締役会で発表した時、「株式公開企業になるのだから、株主を最後にするのはおかしいという意見があったという。

しかし「顧客第一で考え行動し、残りの責任をこの順序通り果たしてゆけば、株主への責任は自ずと果たせるというのが、正しいビジネス論理だ」と切り返したそうだ。

こう書いていて、20年以上近くの新聞記者時代、家電業界の担当をしていたころの取材を思い出した。

家電量販店大手ケーズデンキ(当時はカトーデンキ)の加藤修一社長もこう語っていた。

「お客さまは神様です、というけれど、それは違います。お客さまより社員が大事です。なぜなら、社員が幸せでなければお客さんを幸せにできるわけがありません」

また、ある東証一部上場企業の幹部は、オルタナとのインタビューで次のように語っていた。もしステークホルダーの中で順番を付けるとすると@株主A従業員B顧客――です。

あらゆるステークホルダーの中で、誰が最も大事なのか、その順番付けはどうか。

この命題には、一つの明確の答えはないのだろう。だが、「誰を最も大切にするか」という問いに対する答えは、まさに会社の経営者の考え方を反映したものであり、企業の理念が伝わってくる。

皆さんの会社ではどうだろうか。





posted by setsumo at 16:26| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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