2010年05月19日

英国ミリバンド兄弟と環境政策

日本の政界には、あまり冴えない鳩山兄弟がいるが、
英国の政界には、ミリバンド兄弟がいる。

5月6日の英下院総選挙で敗れた英労働党のホープが、
デビッド・ミリバンド前外相(44)と
エド・ミリバンド前エネルギー気候変動相(40)の二人だ。

二人は9月の次期党大会までに実施される次期党首選に
名乗りを上げ、兄弟対決の行方が注目されている。

5月11日現在、ブックメーカー(公認賭元業者)のオッズ
(賭け率)では兄がトップ、わずかな差で弟が追っているようだ。

ところで、弟のエド・ミリバンドが最近まで大臣を務めていた
エネルギー・気候変動省という役所の存在がユニークだ。

もともとは環境・食糧・農村地域省(DEFRA)の環境部門、
ビジネス・企業・規制改革省(BERR)のエネルギー部門と
全く別々の組織だった。

これが、2008年10月の内閣改造によって、
合体され、新しい省として新設された。

これは日本人から見れば、かなりユニークな戦略だ。
日本なら、資源エネルギー庁(経産省の外局)と
環境省が合併するようなものだからだ。

その背景には、気候変動問題とエネルギー問題を表裏一体
として
対処するという、前労働党政権の強い意思がある。

まず、CO2削減のためには、脱化石燃料が不可欠である。
そして、ピークオイル(原油の枯渇)を想定すると、経済社会
全体としてのエネルギー転換を視野に入れないわけにはいかない。

この二つのミッションを達成するためのエンジンが、
エネルギー・気候変動省だったのである。

英国では省庁の再編が頻繁で、今回の保守党連立政権で、
同省の組織と機能がまた変更される可能性がないわけではないが、
排出権取引や、環境課徴金など先進的な気候変動対策、
脱化石燃料対策を進めてきた英国の舵取りは大幅な
変更はないと思われる。

ミリバンド兄弟は40歳代前半と若い。

保守党新政権のデビッド・キャメロン新首相も43歳だ。

英国にあって日本に無いものは、
首相の若さ、フレキシブルな行政組織、そして
野心的なエネルギー・気候変動対策である。
posted by setsumo at 21:48| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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